- 落ちた理由が推測できる
- 理由が推測できれば対策できる
- 対策ができれば審査に通りやすくなる
これらのメリットが期待できるでしょう。
どうも現役フラット35受付担当の「B」です
詳しくはプロフィールへ
この記事を読んでいるということは、フラット35に関して困っているのではないでしょうか。
そして困っている理由は、審査に落ちたからではないでしょうか。
なおかつ落ちた理由がわからないのではないでしょうか。
え!なんで私が落ちたの!?
総合的判断により不承認となりました
だから、どうして??
総合的判断により、ご期待に沿えず申し訳ございません
このように金融機関は落ちた理由を教えてくれないことがほとんど。
したがって現役フラット35受付担当である「B」が”落ちた理由を6つ”ご紹介いたします。
一緒に対策していきましょう。
信用情報に「異動情報」が登録されている
信用情報に異動情報が登録されているひとは、大変恐縮ですが審査に通りません。
理由は「異動情報とは」のブロックで説明します。
さきに信用情報に関する基本的なことを確認しておきましょう。
つづきをご覧ください。
信用情報とは
信用情報とはクレジット払いや分割払い、ローンなどの取引事実を登録した情報のことです。
信用情報はクレジットカードの利用や携帯電話を分割で購入した経験があるひとなら、皆さん信用情報機関に取引事実が登録されています。
取引事実が登録されている内容は、簡単な契約内容や毎月の支払状況などです。
信用情報機関は借入先(契約した会社)からの報告を受けて管理しています。
フラット35の審査では(申込人の承諾のもと)信用情報機関に取引事実(信用情報)を開示していただき結果をだしています。
異動情報とは
異動情報とは借入先(契約した会社)から報告される情報の一つです。
借入先(契約した会社)から報告された異動情報は信用情報機関に登録されます。
異動情報が信用情報機関に登録されている場合、フラット35の審査には通りません。
理由は「異動情報が登録されている=信用がないひと=お金を貸したくないひと」となるからです。
異動情報が登録されているひとは、
- ブラックになっている
- ブラックリストに登録されている
- 信用にキズがついている
というような表現をされることがあります。
数カ月にわたり返済(支払い)を延滞・遅延した場合に異動情報が登録されます。
支払い遅れは住宅ローンの審査に影響しますので、気をつけていきたいところです。
異動情報が登録されているひとの解決策
信用情報に異動情報が登録されているひとは
- 自分の信用情報を確認する
- どこの借入先(支払先)に異動情報が登録されているか確認する
- ちゃんと完済する
- 異動情報の保有期間が過ぎるのを待つ
- 過ぎたあとクレジットカードを作ってみる
- クレジットカードが作れたらフラット35へ申込む
異動情報の保有期間は短くても5年、長いと10年ほど登録される情報もあるとのことです。
完済をしないと保有期間がスタートしませんので、しっかり返してから削除されるのを待ちましょう。
時間はかかりますが、フラット35へ再チャレンジする際は、この流れを試すことをオススメします。
投資利用を疑われる(懸念される)
投資利用を疑われた(懸念された)ひとは、大変恐縮ですが審査に通りません。
理由は投資利用としての目的が融資対象外だからです。
フラット35において投資利用とは「第三者(他人)に賃貸させる目的」で融資を受けることを指します。
つづきをご覧ください。
正当なフラット35の利用目的
- 自己居住用
- 親族居住用
- セカンドハウス
- 自己居住用は自分たちが住むための住宅を取得する目的
- 親族居住用とは親や子が住むための住宅を取得する目的
- セカンドハウスは現在の住まいの他に、自分で利用(居住)する住宅を取得する目的
※セカンドハウスは投資利用はできませんので注意してください。
投資利用と疑われやすい内容
- 単身(独身、未婚)
- 若年(20代)
- 既存借入が複数ある
- すでに投資用の物件を所有している
- 勤務先からの距離が不自然
- 築古の中古マンション
- 狭い(30㎡~40㎡)の中古マンション
上記内容に複数当てはまるひとは、投資利用を疑われる可能性が高いです。
理由はこのような内容のケースが、フラット35に投資利用として申込むことが多かったからです。
投資利用のほとんどが不動産屋やお金にまつわる人たちの間違ったアドバイスにより、申込まれていると私は思っています。
- みんなやってる
- バレないから大丈夫
- 低金利で投資用住宅が取得できる
こういう言葉は信用しないように気を付けましょう。
投資利用を疑われやすいひとの解決策
- 単身(独身、未婚)
- 若年(20代)
- 既存借入が複数ある
- すでに投資用の物件を所有している
- 勤務先からの距離が不自然
- 築古の中古マンション
- 狭い(30㎡~40㎡)の中古マンション
一つ上のブロックでご紹介した「投資利用を疑われやすい内容」を減らすことが解決策です。
単身のひとは結婚してから
20代のひとは30代になってから
既存借入を完済する
などなど
疑われないためにできることをやってみましょう。
何かを変えるだけでも審査に通る可能性がUPしますよ。
物件価格が相場価格と乖離している
物件価格が相場価格と乖離している場合は、審査に通りにくいです。
理由は物件を担保にお金を借りるからです。
詳しくは下の「価格乖離による通りにくい理由(詳細)」にて解説します。
さきにわかりにくい言葉から解説していきます。
つづきをご覧ください。
相場価格と乖離するとは
まず相場価格とは過去に売れた価格・近隣で売られている価格などの販売事例から判断し、現時点で売りに出して「実際に売れるであろう金額」のことです。
要は高すぎない価格かどうかということです。
この相場価格と乖離するとは、申込む物件が相場価格より高すぎることを指します。
わたしたちは相場価格を調べるために物件情報サイトを主に利用します。
- スーモ
- アットホーム
- マンションマーケット
などなど
このような物件情報サイトは誰でも利用することができますので、自分が欲しいと思った物件が高すぎないか調べるのもいいと思います。
物件を担保にお金を借りるとは
フラット35は物件を担保にお金を借りることになります。
物件を担保にお金を借りるとは、お金を返せなくなったとき(お金の代わりに)物件を差し出すことを約束して借りる方法です。
申込人がお金を返せなくなったら、困ってしまうので購入物件を担保にします。
物件を担保にする方法は購入物件に「抵当権」という権利をつけることで法的に担保として設定します。
価格乖離による通りにくい理由(詳細)
- 相場価格の乖離=物件が高すぎる
- 担保=お金が返せなくなったときに差し出すモノ(物件)
相場価格が乖離していると通りにくい理由の詳細を解説します。
一つの流れで説明します。
- 相場価格より高い物件を購入
- 住宅ローンが返せなくなる
- 担保として物件を差し出す
- 金融機関は物件を売る
- お金を回収する
- しかし回収した金額が住宅ローンの残債より少なかった
- なぜなら相場価格より高い金額で融資をしていたため
- 借りたほうは返せず困る
- 貸したほうも資金回収できず困る
このように貸したお金を回収できないと困ってしまいます。
そのため相場価格より高いと担保としての力が弱くなるため、お金を貸しにくいという構造になっています。
したがって「審査に通りにくい」となります。
物件価格が相場価格と解離しているひとの解決策
- 物件情報サイトで相場価格を調べてみる
- 物件価格が高い場合は理由はなにかリサーチする
- リノベ物件以外を候補に入れてみる
- 新築戸建を候補に入れてみる
- 築年数の浅い物件を候補に入れてみる
物件の候補を増やして、フラット35の通りやすくなる物件を選ぶことをオススメします。
フラット35の通りやすくなる物件は下の関連記事をご参照ください。
相場価格にあった物件で再チャレンジしましょう。
自己資金の割合(比率)が低い
自己資金の割合(比率)が低いと通りにくいです。
- 融資額が増えるから
- 返済額が増えるから
- 貯蓄できる人のほうが貸すとき安心だから
これらが理由と判断しています。
ぜひつづきをご覧ください。
自己資金の割合(比率)とは
自己資金の割合(比率)とは所要資金に対して自己資金をだせる割合のことです。
たとえば
所要資金 | 3000万 |
融資金額 | 2700万 |
自己資金 | 300万 |
上記のようなケースの場合、自己資金の割合は10%となります。
もし2倍の600万円を自己資金でだせる場合は20%となります。
このように所要資金に対して自分が負担するお金を割合のことを自己資金割合や自己資金比率といいます。
所要資金のとらえかたは2パターン
フラット35において所要資金のとらえかたは2パターンあります。
- 物件価格を所要資金とする
- 物件価格と諸費用の合計金額を所要資金とする
この2つです。
1は物件価格が100%というとらえかた。
2は物件価格と諸費用の合計金額を100%というとらえかたです。
フラット35では諸費用を物件価格に上乗せして申込むことができるため、2のようなとらえかたができます。
- 仲介手数料
- 融資事務手数料
- 火災保険料
- 登記費用
- 適合証明費用
- 印紙代
これらが代表的な上乗せできる諸費用です。
他にも上乗せできる諸費用はありますが、追加したい場合は申込む金融機関へ問合せしましょう。
自己資金の割合(比率)が低いひとの解決策
- 所要資金に充てられる自己資金(%)を増やす
- 親族からお金を借りる
- 物件価格を下げる
- 審査に通りやすい物件に変更する
- 収入合算などで審査年収をあげる
これらが解決策に向いていると判断します。
昨今は金利が低いため、住宅ローンを多く借りたいひともいるかと思います。
しかし住宅ローンの審査上は不利になります。
自己資金を多く出せるひとは、無理のない範囲内で調節してみましょう。
自己資金をなるべく出したくないひとは関連記事も参考にしてください。
返済負担率(%)に余裕がない
返済負担率に余裕がない場合は審査に通りにくいです。
理由は返済が困難と判断されてしまうから。
詳細は下の「返済負担率とは」で解説します。
つづきをご覧ください。
返済負担率とは
返済負担率とは収入と返済のバランスのことです。
- 返済負担率(%)が高いと返済が厳しい
- 返済負担率(%)が低いと返済が簡単
という具合になります。
フラット35では返済負担率の上限が決まっています。
審査年収 | 返済負担率 |
---|---|
400万円以上 | 35%以下 |
400万円未満 | 30%以下 |
400万円を境に返済負担率の上限が異なります。
そしてこの上限の返済負担率(%)に近いひとのほうが返済が厳しいみかたをされます。
したがって審査に通らない要因のひとつとなります。
返済負担率に余裕がないひとの解決策
返済負担率に余裕がないひとの解決策
- 自己資金を増やす
- 価格の低い物件に変更する
- 収入合算をして審査年収を増やす
- 転職して審査年収を増やす
- 副業して審査年収を増やす
上記のように借りる金額を減らすか、審査年収を上げることで返済負担率に余裕をもたせることができます。
返済負担率に余裕をもたせて再チャレンジしましょう。
不動産屋が取引停止業者に指定されている
申込みに関係する不動産屋が取引停止業者に指定されている場合は審査に通りません。
理由は不動産屋が過去になにかをやらかしてしまったため。
詳細は「取引停止業者とは」で説明します。
申込みに関する不動産屋は仲介業者や売主業者を指します。
つづきをご覧ください。
取引停止業者とは
取引停止業者とは受付金融機関または住宅金融支援機構(以下:機構)が何かをやらかしてしまったため取引したくないと指定した業者です。
文字通りですね。
やらかしてしまったことについてこの記事では省略します。
取引停止業者は受付金融機関と機構でそれぞれ指定しています。
機構は問題ない業者。しかし受付金融機関で指定されている。
逆もしかりで、受付金融機関は問題ない業者。しかし機構が指定している。
ということがあります。
取引停止業者は公表されていませんので、残念ながらはっきり特定することはできません。
要は勘ぐるしかないということになります。
不動産屋が取引停止業者に指定されている場合の解決策
不動産屋が取引停止業者に指定されている場合の解決策
- 怪しい不動産屋は利用しない
- 誰かから紹介をうけた不動産屋には注意する
- 物件を変更してみる(売主の変更)
- 受付金融機関を変更してみる
取引停止業者は公表されていませんので、自分で確かめるのは困難です。
とりあえず少しでも怪しいと思う不動産屋は切替えることをオススメします。
担当者はいい人かもしれませんが、会社に問題があれば通りません、、思い切って他の不動産屋を利用しましょう。
仲介の不動産屋が問題なくても、気に入った物件の売主(業者の場合)が指定されている可能性はあります。
物件を変更することで回避できると思います。
他にも機構の取引停止業者に指定されていなければ、受付金融機関を変更することでフラット35の審査に通る可能性はあります。
取引停止業者パターンは申込人が気付ける可能性は低いですが、自分や物件以外の理由でも審査に落ちるパターンがあるんだよ。
ということでご紹介させていただきます。
まとめ
ご紹介させていただいた「落ちた6つの理由」の中に心当たりはありましたでしょうか?
落ちた理由によっては全然諦める必要はありません。
今回アドバイスした解決策を参考に再チャレンジしてみましょう。
そして次の関連記事もぜひ参考にしてみてください。
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