住宅金融支援機構の慎重審査は厳しい|受付担当はただ絶望…

フラット35
こんなひとに見てほしい
  • フラット35を検討中
  • 事前審査で留保だった
  • 過去に本審査で落ちたことがある

どうも現役フラット35受付担当の「B」です

詳しくはプロフィール

あまり一般のひとが耳にすることはないと思いますが、フラット35には慎重審査とよんでいる審査過程があります。

(正式名称ではないかもしれませんが、わたしたちのあいだでは慎重審査と呼んでいます。)

この慎重審査になってしまうと、わたしたち(受付担当)のなかではもう絶望…。

なぜなら通る確率が極端に低いからです。地域によっては違うかもしれませんが、おそらく1都3県では低いと思います。

そんなフラット35の慎重審査について解説するとともに、デメリットや対策も紹介していきたいと思います。

注意点
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慎重審査とは

慎重審査とは、本審査のときに住宅金融支援機構(以下:機構)がおこなう厳しい審査のこと。

まずはフラット35の大まかな本審査の流れをお伝えしたいと思います。

フラット35はどこかの金融機関へ申込み、審査はその金融機関と機構の2ヵ所で行います。

フラット35HPより抜粋

申込を受付けた金融機関は、書類確認や信用情報の開示など決められたルールにのっとり審査を進めていきます。

そして金融機関として問題ないと判断したのちに、機構に案件を移行します。

機構へ案件がうつったあとは、まず機構独自のシステム(機械)による申込内容のチェックが行われます。

私たちはこの機構独自のシステムによるチェックを「スコアリング審査」と呼ぶことが多いです。

スコアリング審査も聞きなじみが薄いかなと思いますので、詳細は下の関連記事をご参照ください。

スコアリング審査のあとに問題がなければ、そのまま結果がでます。

一方問題があるとき、”結果がでる or 慎重審査”となります。

ここで出てきましたね。慎重審査。

この慎重審査がとても厳しい。なかなか通りません。(わたしの経験やまわりの受付担当の感想)

慎重審査はスコアリング審査でなにか問題があるときのみ行われますが、ではどんなときになりやすいのか次のブロックで解説していきます。

慎重審査になりやすいケース

慎重審査になりやすいケース
  • 事前審査(結果)が留保のまま本審査をした
  • 事前審査のときと申込内容をかえて本審査をした
  • 過去に本審査で落ちた経験がある

最初になりやすいケースを3つ紹介しました。

それぞれ解説をさせていただきます。

事前審査(結果)が留保のまま本審査

事前審査の結果が留保のまま本審査をしたときは、慎重審査になりやすいです。

これはけっこうやりがちだと思いますね。

なにせ留保は「本審査に進んでいただき細かく審査をさせてください。」という回答だからです。

細かく審査…。ここでピンとくるひともいるかと思います。

「細かく審査をさせてください=慎重審査になる可能性が高いよ」

そうです。留保にはこのような裏の意味も込められているのです。

したがって事前審査(結果)が留保のまま本審査へ進むときは、厳しい戦いになることを覚悟しましょう。

事前審査とは申込内容をかえて本審査をした

事前審査とは申込内容をかえて本審査をしたときは、慎重審査になりやすいです。

このケースは2パターンありますね。

  1. 自分で申込内容をかえた
  2. 審査中に申込内容がかわってしまった

それぞれ解説しましょう。

1.自分で申込内容をかえた

1つめのパターンでよくあるのは、物件の変更です。

たとえば事前審査で通った物件が他のひとに買われてしまったので、別の物件で本申込をした。

物件も審査の対象となっているので、まえの物件で事前審査に通ったからといって、今回の物件でも通るとはかぎりません

たとえば売主が機構の取引停止業者だった場合、いくら申込内容がよくても通らないからです。

そんなことも万が一ありえますので、できれば事前審査でいい結果を得ることができたら、そのままの内容で本審査へ進めることがベストです。

2.審査中に申込内容がかわってしまった

2つめのパターンでよくあるのは、審査年収です。

たとえば審査年収を400万円で事前審査をしていたが、本審査の必要書類を確認すると正確には350万円だった。

まれにこういったケースがあります。

審査年収がへってしまうと「返済が苦しいんじゃない?」という見方をされます。

いい方向への変更は問題ないですが、悪い方向への変更は慎重審査になりやすいです。

過去に本審査で落ちた経験がある

過去に本審査で落ちた経験があるひとは、慎重審査になりやすいです。

理由は機構のデータに名前が登録されるから…。怖いですよね…。

まぁ悪用されるわけじゃないで安心してください。

ただ名前が登録されたひとは事前審査ではほぼ”留保”という回答になってしまいます。

一度なにかしらの理由で落ちているので、機械的に承認にならないようになっているようです。

したがってなにも対策なしに本審査へ進んだ場合、ほぼ慎重審査になることが予想されます。


ここまで慎重審査になりやすいケースを解説してきました。

では慎重審査になってしまったときのデメリットを見ていきましょう。

次のブロックを読めば、私たち(受付担当)が絶望する理由がわかると思います。

慎重審査のデメリット

慎重審査のデメリット
  • 確認事項や追加書類の増加
  • 審査期間の長期化
  • 落ちる確率UP

主なデメリットは上の3つです。

それぞれ解説していきます。

確認事項や提出書類の増加

慎重審査になると機構からの確認事項や提出書類が増えます。

なにを求めてくるかは機構次第なので、わかりません。

そして求められたことを回答、もしくは提出しないと審査が進みません。

慎重審査は金融機関のチェック完了後、機構に案件がうつったときになります。

本審査がはじまってから時間がたっていることが多いですね。

だから「もうそろそろ結果がでるかな~」と思っている申込人にたいして追加の確認や提出書類はなかなか伝えずらいものがあります。

「え、今更!?」、「もっと早く言ってよ」、「いつ結果がでるの?」こんな言葉を投げかけられることもしばしば。

しかし審査の流れてきに、そんなタイミングになってしまうんですね。恐縮ですが…。

そんなわけで慎重審査による確認事項や提出書類の増加は、申込人へ精神的ダメージをあたえてしまうデメリットがあると思っています。

審査期間の長期化

慎重審査になると審査期間が長引きます。

機構が金融機関にたいして追加の確認事項や提出書類をもとめると、金融機関は指示された内容をまとめ、機構へ回答します。

そしてここからが長いです。

なんと回答してから平均して1~2週間ほど進捗があるまで時間がかかるのです。

本審査がはじまり慎重審査になるまでに約1~2週間、そして金融機関が回答してから約1~2週間。

本審査が始まってから結果がでるまでに1ヵ月を超えることもあります。(金融機関によってスピードはまちまち。)

住宅ローンの結果を待つあいだって、時間がたてばたつほどストレスに感じやすいと思います。

プラス本審査が通らないと売買契約ができない場合、ほかのひとに気に入った物件を買われてしまう可能性も高まります。

したがって慎重審査による審査期間の長期化は、けっこうなデメリットだと思っています。

落ちる確率UP

慎重審査になると落ちる確率は高まります。

追加の確認事項や提出書類をだし、審査期間が長期化しても通るのであればまだ良し。

過去には慎重審査が長いとき「機構さん、けっこう検討してくれているのかな」と思っていたころもありました。

しかし関係ないですね。

どんなに確認事項や提出書類が多かろうが、審査が長期化しようが落ちる確率は高いです。

そういうわけで慎重審査によって落ちる確率が高いことは、頑張りが報われにくい…という最大のデメリットがあると思っています。

慎重審査の対策

ここまで気が重くなるような内容がつづいていますが、ここからは前向きな内容を伝えていきたいと思います。

慎重審査の対策についてです。

慎重審査の対策
  • 事前審査を正確にやる
  • 事前審査で承認を得てから本審査
  • 本審査のときに内容変更しない
  • 本審査に落ちたひとは改善をして再チャレンジ

このようなラインナップでそれぞれ解説します。

事前審査を正確にやる

事前審査を正確にやる。

そうすることで本審査のときに内容がかわってしまうことを防ぎましょう

たとえば転職者のひとや、自営業のひとは審査年収のもとめかたが普通の会社員(勤続2~3年)のひとと違う可能性があります。

正確に審査年収をもとめるときは、金融機関のひとと相談して申込むことをオススメします。

”事前審査を正確にやる”ことについては下の関連記事もご参照ください。

事前審査で承認を得てから本審査

事前審査で承認を得てから本審査へすすむことで、慎重審査を回避できる確率が上がります。

留保の内容で本審査へすすんでしまうと、慎重審査になりやすいです。

理想の申込内容ではないかもしれませんが、慎重審査を避けるために内容を変更をしましょう

事前審査で承認を得るコツは下の関連記事をご参照ください。

本審査のときに内容変更しない

事前審査で承認がとれたら、本審査でなるべく内容変更しないようにしましょう。

たとえば「もうちょっと借りられないかな」、「あっちの物件のほうが良さそうだな」ってことで本審査でかえちゃうみないな。

リスクが高いです。

もし変更するなら手間と時間はかかりますがもう一度、事前審査することをオススメします。

そして変更した内容で承認を確認してから、本審査へすすみましょう。

本審査に落ちたひとは改善をして再チャレンジ

慎重審査の対策としての一番の難関。本審査で一度落ちているひとの対策。

まずできる限り落ちた理由を金融機関の担当に聞いてください

不動産屋の担当ではなく、ここは金融機関の担当へ直接確認しましょう。

もし理由が確認できないときは下の関連記事をご参照ください。

理由を改善できるようであれば再チャレンジ。

そして本審査で落ちた経験のあるひとは慎重審査になりやすいので、再チャレンジしても上のブロックで伝えたデメリットは覚悟しておきましょう。

わたしの過去に通った例を簡単にひとつ紹介します。

  • 4000万円の新築戸建で不承認
  • 3000万円の新築戸建で承認

上の例では返済負担率を大きく下げたことで承認につながったと判断しています。

本審査で落ちてしまったひとは、いかに機構に改善したことを申込内容でアピールできるかがポイントになると思います。

おさらい

最後に機構の慎重審査についてのおさらいです。

要点だけをピックアップします。

慎重審査とは、本審査のときに住宅金融支援機構(以下:機構)がおこなう厳しい審査のこと。

慎重審査になりやすいケース
  • 事前審査(結果)が留保のまま本審査をした
  • 事前審査のときと申込内容をかえて本審査をした
  • 過去に本審査で落ちた経験がある

慎重審査のデメリット
  • 確認事項や追加書類の増加
  • 審査期間の長期化
  • 落ちる確率UP

慎重審査の対策
  • 事前審査を正確にやる
  • 事前審査で承認を得てから本審査
  • 本審査のときに内容変更しない
  • 本審査に落ちたひとは改善をして再チャレンジ

ここまで長々と説明してきましたが、わかってもらいたいのは”慎重審査は通りにくいし大変”ってことです。

最近ではWEBでも気軽に申込めるところが増えています。

ARUHI(アルヒ)なら審査も早く、自分の申込内容を試すにはいい金融機関だと思います。

審査は無料ですので、ぜひチェックしてみてください。

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